お客様の声インタビュー 株式会社ジュピターコーポレーション | 株式会社藤田電機製作所 光学機器ブランドサイト
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お客様の声

OVERVIEW

東京都港区南青山に本社を置く株式会社ジュピターコーポレーション。
提案・開発機能と技術力を持つ“メーカー商社”であり、航空・宇宙・船舶・車両関連の部品・製品に強く、商社として、欧米から輸入した部品・製品を国内の機体メーカーや防衛省等に納入。また、メーカーとして、航空機用地上支援機材等のほか、フライトシミュレーター・航空機搭載機器等の開発・製造・修理を行っています。

近年では国際宇宙ステーション(日本実験棟「きぼう」)や国産ロケットH-IIA等のプロジェクトにも参画する宇宙規模のジュピターコーポレーションさんがなぜ藤田電機製作所の製品を取り扱っているのか。
取締役営業部長の阪下優さん 、営業本部産業貿易部の梶川知義さんと共にお話を伺いました。

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御社名”ジュピターコーポレーション”の「JUPITOR」は木星のことですか。

 

 阪下 はい。正確には「JUPITER」ですが、これは創始者の藤村義朗が会社を設立する際、海外の友人達から贈られた社名です。天体の木星と古代ローマ神話の崇敬の念に基づき社名のスペリングを1文字変えて「JUPITOR CORPORATION」となりました。

 

2つの意味があったとは知りませんでした。ジュピターさんは宇宙・航空・防衛等に関する装置や部材を取扱う貿易流通と、製造・修理機能をあわせ持つメーカー兼商社ですよね。

 

 阪下 当社は1948年に創立し、航空宇宙機器や医療・自動車・化学検査等に使用する部品の輸入、民間航空機インジケーターや計測器に使用されるメータームーブメント、クオーツモーターやケミカル製品などの輸出が中心です。創始者が駐在武官という関係で自衛隊の仕事が最初でした。それから徐々に仕事を増やし現在は輸入をメインにしています。今では売り上げの約8割が宇宙・航空・防衛産業ですね。

 

世界規模で事業を展開しているので国内外に拠点がありますね。

 

 阪下 日本国内の営業部門は東京南青山の本社と名古屋支店、神戸支店。千葉県の富津工場では航空機のシミュレーターで使用する訓練用装置などの開発や製造を行っております。入間と美保には訓練用装置を設置し、装置運用や技術面での支援をしています。

 

 梶川 アメリカでは南カリフォルニアのアーバイン。近くにディズニーランドがあります。あとはワシントン州のカークランドです。

 

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カリフォルニアは年間を通じて比較的温暖な気候ですよね。テレビで見るだけなので一度は訪れてみたいです。ジュピターさんは輸入を主としておりますが、弊社の製品は輸出になると思います。

 

 梶川 そうですね。アナログメーター、光学製品、データロガー、精密部品と多岐に提案・販売しております。藤田電機さんが海外から多くのお問い合わせを頂いているおかげです。
逆に質問なのですが、なぜ海外からのお問い合わせが多いのでしょうか。

 

全ページではありませんが英語対応しており、製品別にホームページを設けています。そのおかげでしょうか。

 

 梶川 なるほど、コーポレートサイトだけではなく製品別にホームページがあるとより特徴や魅力をユーザー様にお伝えできるかもしれませんね。

 

当たり前ですが海外との交渉に長けていらっしゃるので早く話がまとまり、いつも驚いています。

 

 梶川 海外営業の基本は電話ですからね。E-mailは返事が来ない(笑)
本当は現地に飛んでいきたい気持ちがありますが、ご時世的に難しいですからね。

 
 

ジュピターさんが輸入している製品の中には航空機用地上支援器材や宇宙機器、戦車などスケールの大きいものがありますよね。

 

 阪下 航空機で言いますと飛行機や戦闘機、ヘリコプターに使用する部品。タイヤや試験機材といったものまであります。形的に大きいという意味では基地のリフト、遠心力発生装置ですね。

 

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― シミュレータ 遠心力発生装置 ―

 
 

遠心力発生装置とはパイロットが訓練する機械ですか。

 

 阪下 そうですね。2つありまして「重力に耐えるようにするもの」あとは「中に入って回して空間の上下が分からなくならないようにする」訓練装置ですね。どちらも輸入品なのですが当社の工場で据え付け、日本人向けの訓練用に微調整しています。

 

 梶川 航空機で飛んでいると自分が上を向いているのか下を向いているのか分からなくなるらしいです。平衡感覚を喪失した空間識失調というものです。

 

 阪下 特にヘリコプターは山の高さが分からなくなると言われています。計器メーターを信じればいいのですが自分の感覚を信じてしまい、最悪は山にぶつかることもあるので、そういったものを訓練する装置です。いざというときに備えるパイロットは大変だと思います。

 

技術力を必要とする乗り物は厳しい訓練が必要なのですね。

 
 
 

弊社とジュピターさんのお付き合いが始まったきっかけはアナログメーターと聞いております。

 

 阪下 藤田電機さんとは1967年からスタートしていますね。アナログメーターからはじまり、その巻線技術を応用した光学製品、それと並行して精密部品、最近は3軸で衝撃値を測定できるデータロガーです。これは自動車部品商社、複合機メーカー様など大変評判が良いです。

 

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約50年前とは長いお付き合いになりますね。弊社の光学製品はジュピターさんのおかげで世界20か国以上、約30年にわたり実績を積んできました。

 

 梶川 藤田電機さんのグットポイントは安心してお客様に紹介できる品質の安定性です。メイドインジャパンをベースにした量産対応から試作、カスタマイズ対応など幅広い分野のお客様に提案ができます。
一つ例にとると、お客様が希望されている製品を設計の段階から密に打ち合わせをし、ゼロからひとつのものを作り上げていく過程が素晴らしいですよ。そういった互いの信頼関係が長く続いている要因ではないでしょうか。

 

昼夜切り替えユニットのカスタム製品を立ち上げて、今日までの約10年間、欧州大手のカメラメーカーへ長期に渡り販売している製品も誕生しました。これもお力添えがあってことです。

 

 梶川 最近、国内外へアピールできそうなホットな話題はありますか。

 

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光学製品の商品キーワードとして「見守り」があります。介護施設などでの人の状況を把握するものです。例えば夜間ベッドから落ちていないか、トイレや浴室などで倒れていなかなどの状況を遠赤外線センサーで人の体温を測定して検知するものです。

 

 阪下 遠赤外線センサーを用いたカメラでしょうか。

 

おっしゃる通りです。但し、遠赤外線センサーは撮影開始時や長時間同じものを撮影した場合、温度ムラ等が発生するため一度真っ暗にして補正する必要があります。このことをキャリブレーションと言います。キャリブレーションに使用するシャッター(SU-8484)は、フィルターの代わりに金属の板(遮光板)にすることにより機能します。もう片方は何も搭載しないので透視の状態です。人だけではなく動物の区別もつくため森林監視などにも使われている実績もあります。

 

 梶川 今後の需要が見込まれそうですね。

 

 阪下 私たちが得意としている宇宙・航空・防衛分野に藤田電機さんのような精密加工技術で作り上げた製品をもっと展開できないかと日々模索しております。自由に海外渡航ができない状況ではありますが、それでも出来ることは沢山あると思っております。

 

今までの事例をジュピターさんのホームページで「日本の技術力がある中小企業を海外に」といった感じでご紹介頂くと一緒に海外を開拓していきましょうといったパートナー様が現れるかもしれませんね。今日はお二方、ありがとうございました。

 

 阪下・梶川 ありがとうございました。

 


 

< 会社概要 >

 

株式会社ジュピターコーポレーション

東京都港区南青山3-17-4

https://www.jupitor.co.jp/

 


 

< インタビュー後記 >

 

ジュピターさんの本社がある「南青山」は歩いている人がとてもお洒落で
今回インタビューに応じてくれた阪下さん、梶川さんのスーツ姿も決まっていました。

 

ショーウィンドウに映る自分の姿を見て、来年こそはスーツを着こなすと決めた2021年の冬でした。

 

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― 青山通りクリスマスツリーの前にて ―